12月下旬から続く厳しい寒さで全国的に電力需要が増え、1月8日には西日本を中心に全国7エリアで最大需要が「10年に1度」と想定される規模を上回った。これを受け、電気事業連合会や電力各社は節電を呼びかけている。
電気事業連合会は1月10日、「昨年12月下旬以降、全国的に厳しい寒さが続いており、例年に比べて電力需要が大幅に増加している」と注意喚起した。電力各社は火力発電所をフル稼働する一方、電力融通などで今のところ安定供給を維持している。
しかし悪天候により太陽光発電の発電量が低下。海外から輸入しているLNG(液化天然ガス)の在庫減少リスクも高まっているという。日本卸電力取引所(JEPX)の電力取引価格も高騰している。
厳しい寒さは今後も続くと予想されている。電気事業連合会は「とくに12日は全国的に悪天候が見込まれ、電力需給がさらに悪化する可能性がある」と指摘。東京電力パワーグリッドは12日の電力需給見通しをピーク時95%の「厳しい状況」とし、照明や電気機器の使用を控えるなど日常生活に支障のない範囲での節電を呼びかけた。
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