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Visa、フィンテック企業Plaidの買収を断念 司法省は独禁法提訴を取り下げ
Visaは昨年1月に発表したフィンテック企業Plaidの53億ドルでの買収を断念した。昨年11月に司法省がこの買収を独禁法違反だとして提訴したため。
米Visaは1月12日(現地時間)、昨年1月に発表した米フィンテック企業Plaidの53億ドルでの買収契約を破棄したと発表した。米司法省が昨年11月、この買収は独禁法に違反するとしてVisaを提訴しており、今回の破棄で司法省は提訴を取り下げた。
PlaidはAPIでスマートフォン向けアプリと銀行口座を安全に接続するサービスを提供することで急成長中の新興企業。2020年には顧客数が60%増加し、数百の銀行がプラットフォームに参加した。
司法省は「Visaはオンラインデビットの独占的企業であり、消費者と小売業者にオンライン支払い処理の手数料を毎年数十億ドル請求して」おり、VisaはPlaidを買収することにより、「Plaidが成功する前にオンラインデビット事業に対する競争上の脅威を排除」しようとしていると指摘していた。
Visaの会長兼CEOのアル・ケリー氏は発表文で「PlaidのサービスはVisaと競合するものではなく、補完的なものであるため、訴訟には勝てたと確信する」が、「買収発表から1年が経過しており、長期にわたる複雑な訴訟にはさらに時間がかかる可能性がある」ため、買収はせず、今後もPlaidとパートナーシップを育てていくと語った。
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