コロナワクチン接種デジタル証明書開発イニシアチブ「VCI」、MicrosoftやOracleなどが参加
Microsoft、Oracle、SalesforceなどのIT企業が、医療機関などとともに新型コロナワクチン接種を証明するデジタルカードを開発するイニシアチブ「Vaccination Credential Initiative」を立ち上げた。スマートフォンのデジタルウォレットに保存するか、紙のQRカードとして提供する計画だ。
新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種済みであることを証明するデジタルカードを開発するイニシアチブ「Vaccination Credential Initiative」(VCI)が1月14日(現地時間)、立ち上げを発表した。米Microsoft、米Oracle、米SalesforceなどのIT企業が参加しており、政府当局や医療機関、航空会社などと協力して証明カードを開発していきたいとしている。
米国では現在、米疾病対策センター(CDC)が接種を証明する紙のカードを発行している。VCIはこうした紙のカードに変わるデジタル証明書の開発を目指している。
VCIは、ワクチンを接種したユーザーが、スマートフォンのデジタルウォレット(Apple WalletやGoogle Payなど)に接種済みであることを証明するデータを暗号化して保存できるようにする技術を開発する。スマートフォンを持っていない人向けに、接種済み証明データへのアクセスを可能にするQRコードを印刷した紙のカードの提供も想定している。
デジタルウォレットに保存する技術には「SMART Health Cards」の仕様を採用する。この仕様の詳細はGitHubで公開されている。
VCIはまた、接種済みかどうか確認するための新たな標準も開発する計画だ。
VCIの目標は「デジタルのプライバシーを保護しながら、旅行、仕事、通学などに安全に復帰すること」という。「世界がパンデミックから回復し始めれば、ワクチン接種などの医療記録への電子アクセスが旅行の再開に不可欠になる。そのプロセスはオンラインバンキングと同じくらい簡単でなければならない」とVCIに参加するOracleの幹部、マイク・シシリア氏が発表文で語った。
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