「富士通研究所」も富士通に吸収合併 4月1日付の組織再編で
富士通が4月に組織再編を実施。グループ11社と富士通研究所を富士通に吸収合併する。需要が高まる企業のDXをけん引するため、グループに点在している機能の集約を図る。
富士通は1月28日、4月1日付の組織再編で富士通研究所とグループ11社を吸収合併すると発表した。需要が高まる企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)をけん引するため、グループに点在している機能の集約を図る。
富士通研究所と、システムインテグレーション(SI)を手掛けるグループ15社のうち富士通ビー・エス・シーや富士通ソフトウェアテクノロジーズ、富士通アプリケーションズなど11社を富士通に統合する。吸収合併の対象社員は合計8300人。
このうち、富士通研究所(従業員数約900人)は、組織名称はそのままCTO直下の組織にする。さらに、全社の技術戦略立案機能を担う「技術戦略本部」と、先端技術研究を行う「研究本部」の2本部を新たに設置。旧研究所で培った技術実装や実用化の機能は事業部門に移管しつつ、AIや量子コンピュータの研究開発を強化する。
残りのSI系のグループ4社は子会社の富士通Japanに統合する。統合するのは富士通新潟システムズ、富士通ワイエフシー、富士通山口情報、富士通エフ・オー・エムの4社で、合計800人が対象。
旧富士通マーケティングと富士通エフ・アイ・ピーなどが統合して2020年10月に発足した富士通Japanは現在、自治体や中小企業向けのサービスを手掛ける。こうしたことから、富士通の自治体向け事業なども同社に移管する他、富士通エフサスと富士通ネットワークソリューションズの一部も統合。各社の役割を整理し、SIビジネスの利益率向上を図るとしている。
富士通は「これまで培った幅広い業種・業務ノウハウとコアテクノロジーを通じ、グループとして総力を挙げ、社会におけるさまざまな課題解決やお客さまの成長に向けた取り組みに貢献していく」としている。
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