中央省庁の情報をまとめた政府統一Webサイト、4月にβ版公開へ
平井卓也デジタル改革担当相が中央省庁の情報をまとめた政府統一Webサイトのβ版を4月に公開する方針を明らかにした。利便性の向上に向け、デジタル庁関連の情報集約から始め、数年かけて各省庁の公式サイトを統一サイトに集約する。
平井卓也デジタル改革担当相は3月5日の会見で、中央省庁の情報をまとめた政府統一Webサイトのβ版を4月に公開する方針を明らかにした。利便性の向上に向け、デジタル庁関連の情報集約から始め、数年かけて各省庁の公式サイトを統一サイトに集約する。
これまで各省庁のWebサイトは掲載される情報の位置やデザインに統一性がなく、必要な情報を素早く得るのが難しいとの指摘があった。一つの情報を得るために、複数の省庁のWebサイトを横断して閲覧する必要ある場合もあったという。
一方、海外では日本とは状況が異なる。例えば、英国は政府統一サイトとして「GOV.UK」を立ち上げており、少ない手順でユーザーが必要な情報を得られるという。
こうしたことを踏まえ、内閣官房IT総合戦略室(IT室)は11日まで事業者を募集し、国民目線に立ったサイト構築の方針を固める。事業者との協議は、2020年12月にIT室が民間人から募集した人材が担う。
今後のスケジュールは、4月にデジタル庁に関する情報をまとめたβ版サイトを公開。5月以降に再度事業者を募集し、9月のデジタル庁発足に合わせ、正式版を公開する予定だ。各省庁の状況を加味し、数年かけて統一サイトへの集約を目指す。
平井大臣は会見で「人にやさしいデジタル化を進める観点から、省庁の垣根を越えて、必要な情報を誰でも素早くアクセスできるデジタルサービスの提供を目指す」との考えを示し、「スピードとアジャイルを重視し、国民からのフィードバックをもらいながらUI/UXの継続的な改善やコンテンツの充実を図りたい」としている。
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