エキナカの“一等地”にeスポーツ施設……なぜ? JR東に聞いた(1/2 ページ)
JR松戸駅のエキナカにeスポーツ施設がオープン。場所は人通りの多い “一等地”にある。なぜこんな場所にeスポーツ施設をオープンしたのか、JR東に聞いた。
フィットネス事業を手掛けるJR東日本スポーツ(東京都豊島区)が、1月に「エキナカeスポーツ施設」としてオープンした「ジェクサー・eスポーツステーション」。場所は松戸駅(千葉県松戸市)の構内で、JRの切符を販売する「みどりの窓口」の向かい側にある。このスペースは駅構内の中心部で、つまり人通りの多い “一等地”にあるといえる。
通常、こういった目立つ場所にあるのは、おしゃれな飲食店や旅行案内所「びゅうプラザ」などのイメージが強い。近隣に住む記者は松戸駅には何度も足を運んだことがあるが、実際ここにはもともとびゅうプラザがあった。
では、一体なぜそんな場所にeスポーツ施設をオープンしたのか。JR東日本スポーツの岡村博之さんによれば、これには2つの理由があるという。
なぜエキナカにeスポーツ施設?
1つは、親会社であるJR東日本がびゅうプラザの閉鎖を進めていることだ。JR東日本は切符の購入や旅行の手配をインターネットで済ませる人が増えたとして、2019年6月にびゅうプラザの営業終了を決定。22年3月までに全店舗を閉店する予定だ。松戸駅のびゅうプラザも19年3月に閉店し、スペースが空いていたという。
2つ目は、JR東日本スポーツが障害者でも楽しめるeスポーツの事業化に関心を寄せていたことだ。同社はもともと「ジェクサー」というブランドで、スポーツジムやゴルフ練習施設、子供向けのスポーツ教室などを首都圏で運営している。
こういった施設で行う通常のスポーツでは、基本的に障害のある人と健常者が競うのは難しい。しかしeスポーツは、障害のある人でも健常者と競える場合があるため、事業に活用できないか検討していたという。
「eスポーツは障害のある人も含め、老若男女誰にでもチャンスがある。身体を動かすスポーツだと制限されてしまうことも、eスポーツだと可能になる。こうした取り組みこそ、JR東日本がやるにふさわしいのではないかと考えていた」(岡村さん)
岡村さんによれば、これらの理由が組み合わさった結果、松戸駅のびゅうプラザ跡地を埋める手段としてeスポーツ施設に白羽の矢が立ったという。ではジェクサー・eスポーツステーションの間取りや料金はどうなっているのか。記者が実際に行って確認してみた。
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