写研は3月8日、同社としては初めてWebサイト(コーポレートサイト)を公開した。1924年に創業し、DTP普及以前には写真植字機(写植)と豊富な書体提供でモリサワと市場を二分していた同社はこれまでインターネットでの情報公開を行っていなかった。
2024年に創業100周年を迎える同社は、5月に写研の歴史と沿革、写研書体、写植機など各種資料をデジタルアーカイブとして公開する予定だ。
現在は、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」の一節を同社の「石井中明朝」「淡古印」「ナールD」「ゴナD」「ファン蘭E」など代表的な17書体でプレビューできるようになっている。
写研はモリサワと共同開発中のOpenTYpeフォントを24年にリリースする計画。同社の事業内容は「デジタルフォントの開発及び販売、不動産賃貸及び管理」となっており、電算写植機の修理とサポートは継続するものの、同社の資産であるフォントに専念する姿勢が分かる。
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