ニュース
スマートグラス越しの3Dキャラクター、5Gとエッジコンピューティングで高精細に KDDIが実験
KDDIが、5Gやエッジコンピューティングの技術を活用し、スマートグラス上でより高精細な3Dキャラクターを表示する実証実験を始める。日本科学未来館で開催するイベントで一般公開する。
KDDIは3月10日、5Gやエッジコンピューティングの技術を活用し、スマートグラス上でより高精細な3Dキャラクターを表示する実証実験を始めると発表した。日本科学未来館(東京都江東区)で開催するイベント(3月11〜14日、要予約)で一般参加者に公開する。
実験では、館内のエッジサーバでリアルタイムレンダリングした3Dキャラクター「coh」(コウ)のデータを、館内の5G基地局を介してスマートグラスと連携するスマートフォンに配信。体験者はスマートグラス越しにコウの案内を受けながら、館内の展示と連動するデジタルコンテンツを楽しめる。スマートグラスはKDDIが12月に一般販売を始めた「Nreal Right」を使う。
KDDIによれば、コウの3Dモデルはデータ量が膨大なため、従来の配信方法ではスマートグラスやスマホの描画処理が間に合わず、動きを滑らかに表示できないという。今回の方法では画質などを保ったまま配信できるため、3Dキャラクターの表情やしぐさなどが表現しやすいという。
日本科学未来館の瀬口慎人さん(展示企画開発課 課長)は「コロナ禍で博物館の環境が激変したが、デジタル技術を利用してコンテンツを充実させることで、人を引き戻したい」とコメントしている。
KDDIは今回の実験結果を基に、日本科学未来館以外の施設でも同様の取り組みを行うか検討する。
関連記事
- ドコモ、49gの軽量スマートグラスを公開 Androidスマホと有線接続
NTTドコモが開発中のスマートグラス「軽量ディスプレイグラス」の試作機を公開した。 - “4Kの16倍”「16K」の360度VR映像を配信できるシステム、ドコモが開発 スポーツや音楽イベントに活用
NTTドコモが、5G通信を活用し、4Kの16倍の解像度「16K」の360度VR映像を配信できるシステムを開発したと発表。スポーツや音楽イベントのライブを従来より高画質で配信できるという。 - スマートグラス「NrealLight」、KDDIが約7万円で一般販売 12月1日から
KDDIがスマートグラス「NrealLight」を12月1日から一般販売する。価格は6万9799円(税込)。 - 被災地の8K映像を5Gで配信、救助や避難誘導に活用 富士通など6団体が共同実験
富士通など6団体が、ドローンで撮影した被災地の8K映像を5G通信で遠隔地に配信する実験を行ったと発表。被災地の様子を迅速・精細に確認でき、避難誘導などに役立つという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.