「nasne」復活の裏側で何があったのか バッファロー・SIEのキーマンに聞く(2/2 ページ)
SIEから技術を継承したバッファローが、3月から販売を始める新しい「nasne」。この異色のコラボレーションはどのように生まれたのか。復活の裏話や新しいnasneの特徴を、両社のキーマンに聞いた。
新型nasneはUIをそのままに、ストレージなどを強化
では、SIEとバッファローのタッグが生み出す新しいnasneは、一体どんなデバイスになるのか。石塚さんによれば、バッファロー製のnasneはSoCが新しいものになるのはもちろん、内蔵HDDを2TBに増量。外付けHDDを使えば、最大8TBまで拡張できるようにするという。
従来のnasneは1台につき最大で3000件までの番組を録画できたが、内蔵HDDの容量が少なく、スペックをフル活用することが難しかった。しかし、新しいnasneであれば、容量を使い切るユーザーが出てくるかもしれない。
SoCを更新した影響で、応答性も向上した。さらにiOS版のtorneではこれまで、標準解像度でしか映像を視聴できなかったが、バッファロー製nasneを使えば720Pの解像度で番組を楽しめるという。
nasneはいわゆる「NAS」(ネットワーク対応型ストレージ)の機能も搭載しているが、このUIもこれまでのnasneに近いものを新規に開発した。ユーザーになじみ深い操作性を残すため、バッファロー製の他のNASのUIは流用していないという。
nasneは続くよどこまでも
今回の復活について、SIE・西野さんは「一度は諦めてしまったnasneやtorneの世界を今後も継続できる安堵の気持ちと、ユーザーとして今後も使える安心感の両方を感じている」と話す。
一方のバッファロー・和田さんは「サブスクリプション型の映像配信サービスも選択肢はたくさんあるが、地デジコンテンツを屋内でも屋外でも快適にというニーズはある」と、販売に向けて自信を見せた。
nasneの初代モデルが登場してから約9年がたつ。実に息の長いデバイスとなっているが、まだまだこの先も利用し続けることができそうだ。
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