世界で最も完全で美しいトリケラトプスの全身骨格、日本上陸 ソニーの恐竜展で
ソニーグループ主催の恐竜展でヒューストン自然科学博物館が所蔵するトリケラトプスの全身骨格「レイン」が日本に初上陸する。会場ではソニーならではの展示も。
ソニーは4月8日、「Sony presents DinoScience 恐竜科学博 〜ララミディア大陸の恐竜物語〜」をパシフィコ横浜で7月に開催すると発表した。ヒューストン自然科学博物館が所蔵する“世界で最も完全で美しい”トリケラトプスの全身骨格「レイン」(個体の愛称)を日本で初めて公開する他、ソニーの技術を活用した展示を行う。
会期は7月17日から9月12日まで。チケットは平日で大人2800円、中学生から18歳までは2000円(税込)、4歳から小学生までは1400円。4月8日に販売を始めた。リモートで参加できるオンラインツアーも実施する(チケットは6月発売)。
レインはほぼ全身の骨格がそろった高さ3m、全長7mのトリケラトプス。長い角や複雑な頭骨を持つトリケラトプスは化石になる過程で変形したり欠損したりすることが多く、ほぼ完璧な状態で発掘されたレインは「奇跡的な標本」とされる。
これまでヒューストン自然科学博物館から貸し出された例はなかったが、今回はレインを発掘したブラックヒルズ地質学研究所(BHI)、ピーター・ラーソン所長らの協力で日本上陸が実現した。
展示はレインが生きていた白亜紀後期の「ララミディア大陸」(北アメリカ西側に場所にあった幻の大陸)がテーマ。ティラノサウルスやモササウルス、世界で唯一脳腫瘍の痕跡が確認されたゴルゴサウルスなど国内初を含む多くの復元全身骨格を展示する。
展示の企画と監修はサイエンスコミュニケーターでイラストレーターの「恐竜くん」こと田中真士さんが務めた。7日には「約3年かけて入念に制作してきた企画。今日、こうして皆さんにお知らせできることを本当にうれしく思います」と公式サイトにつづった。
展示会場にはソニーの最新技術もふんだんい取り入れる。裸眼立体視に対応した15.6型“空間再現ディスプレイ”「ELF-SR1」を活用して恐竜の3D CGモデルを展示する他、最新の研究を基に恐竜の質感や動きを再現したCG映像を大型スクリーンで上映。床の振動や風、ソニーの音響技術を加えた臨場感のある上映になるという。
遠隔地から参加できるオンラインツアーも実施する。恐竜くんが解説を担当し、会場の様子をソニーのスマートフォンでライブ撮影して配信。通常では見られないアングルで恐竜の骨格が見られるなど会場とはまた違った発見があるとしている。
オンラインツアーはスマートフォンやPCで参加できる。ツアーチケットは6月発売予定。
恐竜展の主催はソニーグループ9社で構成される「DinoScience 恐竜科学博製作委員会」。ソニーの技術やコンテンツを活用し、教育とエンタテインメントを合わせた体験型エデュテインメントを目指すとしている。
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