Appleの「AirTag」は紛失防止タグの“黒船”か 既存製品との違いをチェック(1/2 ページ)
米Appleが4月20日(現地時間)に発表した紛失防止タグ「AirTag」は、既存製品とどう違うのか。それぞれの性能を比較し、その違いを確かめる。
米Appleが4月20日(現地時間)に発表した紛失防止タグ「AirTag」。世界中のユーザーが持つApple製品のネットワークを活用して落とし物を見つけられる特徴から、21日朝(日本時間)に日本のTwitterトレンドにも入り、話題になっている。
とはいえ、紛失防止タグ自体は既存のアイデアだ。米Tileの「Tile」や、MAMORIO(東京都千代田区)の「MAMORIO」など、類似の商品はいくつもある。先行する他社もいる中、AppleのAirTagが注目を集める理由は何か。既存製品との違いを見ていく。
「iPhone」という名の巨大ネットワーク
まず、AirTag、Tile、MAMORIOでは、紛失物を探すために使うネットワークの規模に違いがある。紛失防止タグは基本的に、スマートフォンなどとBluetoothで通信することで、専用アプリ上のマップなどからタグのおおまかな距離や場所を探せる仕組みだ。財布や鍵などにタグをつけておけば、落としてしまった際でも探しやすくなる。
自分のタグだけでなく、他の人が持つタグも検知できる。例えばMAMORIOは、他の人が落としたタグの近くに行くと、アプリが自動で本来の落とし主に通知を送る。このとき、落とし物の場所は、持ち主以外には通知されない。これにより落とし主は、落とし物が自分の近くになくても、他のユーザーの力を借りて探すことができる。
Tileも同様の機能を備えている。つまり、両サービスはアプリのユーザーが増えれば増えるほど、落とし物が探しやすくなる。しかしAirTagの場合、この仕組みをアプリのユーザーではなく、全世界のユーザーが持つiPhoneなどApple製品同士のネットワークで実現している。
Appleによれば、世界にあるApple製品の数は数億台という。MAMORIOやTileは自社サービスのユーザー数を明らかにしていないが、この数字を上回るのは難しいはずだ。
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