プロ野球中継に“投げ銭”機能 ヤフーとパ・リーグ 「無観客でも気持ち伝わる」
ヤフーのパ・リーグ公式試合ライブ配信でコメント欄に有料の応援機能。ファンは球団を応援するコメントと一緒に“投げ銭”ができる。
ヤフーは4月23日、「パ・リーグ」6球団が運営するパシフィックリーグマーケティング(PLM)と協力し、ヤフーが配信するパ・リーグ公式試合のコメント欄に有料の応援機能を追加したと発表した。ファンは球団を応援するコメントと一緒に“投げ銭”ができる。
ヤフーのスポーツ情報サービス「スポーツナビ」のライブ配信に22日の試合から実装した。投げ銭には110円、550円、1100円があり、金額によってコメントの色やアイコン、1回に投稿できる文字数などが変わる。
例えば110円は背景が銅、文字数は150文字だが、1100円では背景が金になり、投稿文字数は300文字に増える。アイコンは応援する球団のロゴになり、10分間は固定表示する仕組みだ。
決済は「Yahoo!ウォレット」にひも付けたクレジットカードや「Tポイント」「PayPay」に対応。ヤフーは収益の一部をPLMを通じて各球団に分配する。
政府は22日、新型コロナウイルス拡大防止の改正特別措置法に基づき東京や大阪など4都府県に緊急事態宣言を発令する意向を固めた。対象地域では「人流の抑制」を強く求めるため、プロ野球も無観客試合になる可能性が高い。
「無観客試合でも(投げ銭機能は)球団や選手に応援の気持ちを伝える手段の1つになる」。ヤフーによるとコロナ禍で球場などの観客数が制限されてからライブ配信の需要は急速に高まり、2020年に配信した試合の数は19年の約8倍、視聴者数は2.5倍になったという。
投げ銭機能はYouTubeの「スーパーチャット」(スパチャ)で近年広く知られるようになった。コロナ禍でイベントの中止や延期を余儀なくされたアーティストなどが、ファンの投げ銭で救われる事例も増えている。
2020年3月には4人組のゲーム実況&音楽制作ユニット「M.S.S Project」(MSSP)が無観客となった公演をYouTubeで生配信。7万人を超える視聴者と推定1億円以上のスパチャを集めた。
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