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職員がアバターで接客、フライト情報を案内 中部国際空港で実証実験
遠隔接客ツールなどを手掛けるUsideUが、中部国際空港の案内所でアバターを活用した遠隔案内の実証実験を5月30日まで実施。新型コロナ対策が求められる中、空港利用者と非対面で対応ができ、スタッフ同士の接触機会も減らせる。
リモート接客サービスの開発・販売を手掛けるUsideU(東京都中央区)は5月17日、アバターを活用した接客の実証実験を、中部国際空港で3月20日から行っていると発表した。空港内にディスプレイを設置。表示されるアバターを職員が操作して接客する。新型コロナウイルス感染対策として接触機会を減らす他、職員がさまざまな場所で働ける利点があるという。
ディスプレイは出発ロビーや案内所など計3カ所に設置。アバターはフライト情報や空港内にある施設などを案内する。3カ所全てのアバターを、1人のスタッフが空港のバックヤードからPCで遠隔操作する。
アバターや遠隔接客のシステムは、UsideUが提供するリモート接客サービス「TimeRep」のものを活用。TimeRepは遠隔操作するスタッフの表情を認識してアバターに反映できるため、音声案内などに比べて対面に近い接客が可能という。今後はタッチ操作もサポートする他、スタッフが呼び掛けを行うことで、視覚や聴覚に障害がある人でも使いやすくするという。
実験は5月30日まで行う。UsideUは今回の実験を通して、利用者がよくする質問などのデータを、ディスプレイの設置場所や時間帯別に収集。集めたデータは、接客を自動化する機能の開発に役立てるという。実験には、ICTを活用したサービスの技術サポートを手掛ける菱洋エレクトロ(東京都中央区)が協力した。
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