日産自動車とソフトバンクなど5社は、車で移動中にWeb会議できる「移動会議室」の実証実験を、東京都と神奈川県で6月に始める。運転手が運転する日産「エルグランド」の後部座席にディスプレイを設置。ソフトバンク回線を使って快適にWeb会議できるようにする。
2社のほか、大日本印刷(DNP)、ゼンリン、クワハラが、都内と神奈川県内の一部で9月下旬まで行う実証実験。
通常のモデルに比べて広い座席スペースを確保した日産のミニバン「エルグランドVIP 2列シート」の後部座席の前面に、32インチのディスプレイを設置。ソフトバンクが提供する5Gを含む回線を使い、快適な通信環境を実現する。運転席に会話の内容が漏れないよう、遮音壁も装備する。
会議終了前に目的地に到着した場合は、DNPが開発する専用のコミュニケーションツールを使って運転手と連絡をとり、駐停車可能な場所に車両を停めて、会議が終了するまで利用できるようにする。
コミュニケーションツール上では、ゼンリンの「ZENRIN Maps API」により、現在の走行位置を住宅地図レベルまで詳細に確認できるという。
高級ワンボックスタクシー・ハイヤー事業を展開してきたクワハラが、車両の運行サービスを提供する。
5社は実験の結果を踏まえ、移動会議室の需要を検証し、事業化を目指す。
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