ニュース
杉並区、被虐待児の出欠確認アプリをノーコード開発 早期発見に活用
東京都杉並区がノーコード開発ツール「kintone」を活用し、虐待を受けているとみられる児童の保育園や学校における出欠状況を自動集計するアプリを開発した。まずは区立保育園37カ所で導入。私立保育園や学校にも導入を進める。
東京都杉並区がノーコード開発ツール「kintone」を活用し、虐待を受けているとみられる児童の保育園や学校における出欠状況を自動集計するアプリを開発した。まずは区立保育園37カ所で導入。順次私立保育園や幼稚園、学校にも導入を進める。サイボウズが6月14日に発表した。
杉並区ではこれまで、虐待を受けているとみられる児童の出欠状況などを保育園や学校から月に1回メールで受け取り、表計算ソフトで整理してから児童虐待への対応に活用していた。しかし毎月約100件のメールが来ることから、手作業では集計に時間がかかり、状況把握の遅れにつながっていたという。
開発したアプリは、保育園などの職員が児童の様子や出欠状況などをアプリに入力すると、データを自動で表にする仕組みに。集計の手間を省くことで、被虐待児の現状をより早く把握できるようにしたとしている。
杉並区によればコロナ禍の影響で学校・保育園の休止や外出自粛が続いた結果、ストレスで家族関係が悪化し、児童虐待につながるリスクが高まっているという。同区は今後、子供の食事の状況を確認するアプリもkintoneで開発し、虐待の早期発見に役立てる方針。
関連記事
- 小学校教員と保護者が業務効率化アプリを自力で開発 仕事の困り事は自分で解決
長野県に、教員や保護者が学校に必要なシステムを自分で作る小学校がある。自力でローコード開発したアプリを運用して情報共有の効率化を図る。校長は「教師たちが仕事時間の大半を子供たちと向き合う時間に回せるようになった」と話す。 - 岐阜県高山市役所、サイボウズのPaaS「kintone」導入 死亡手続き・観光調査のシステムを自ら開発
サイボウズが、業務用システムの開発に対応したPaaS「kintone」を、岐阜県の高山市役所に提供。業務効率化に向けた実証実験を行う。同市役所の職員が、市民の死去に伴う手続きで使用するシステムと、観光者数の統計調査システムを設計・開発する。 - 京大、業務系システムをクラウドに全面移行 AWS、G Suiteなど導入の舞台裏
京都大学が業務系システムをAWSに全面移行。グループウェア、教職員用のメールなど情報系システムも、サイボウズの「Garoon」「kintone」、Googleの「G Suite」に切り替えた。 - 「全然つながらない」 東京都の医療従事者向けワクチン予約サイトにアクセス殺到、不安定に
東京都福祉保健局の医療従事者向けワクチン予約サイトにアクセスが殺到し、つながりにくい状況が続いている。同局は「当初の想定を超えるアクセスがあった」としている。 - 「kintoneの脆弱性ではない」 東京都医療者向けワクチン予約サイトの個人情報問題でサイボウズが見解
東京都が医療従事者向けに公開した新型コロナワクチンの接種予約サイトに、第三者から個人情報が閲覧できる不具合があった問題を受け、システムのベースとなるソフトウェア「kintone」(キントーン)を開発したサイボウズがkintone自体に脆弱性はないと発表。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.