Amazonもアプリストアの30%手数料を条件付きで引き下げ
Apple、Google、Microsoftに続き、Amazonも自社のアプリストアで開発者に課す手数料を下げるプログラムを発表した。前年収入が100万ドル以下の場合、20%の引き下げ、収益の10%に相当するAWSクレジットを提供する。
米Amazon.comは6月15日(現地時間)、同社のアプリストア「Amazon Appstore」の開発者向け新プログラム「Small Business AcceleratorProgram」を発表した。条件を満たす開発者のアプリ収益手数料を従来の30%から20%に引き下げ、さらに、収益の10%に相当する金額のAWSプロモーションクレジットを提供する。
条件は、Amazon Appstoreを初めて使う開発者であるか、前年のAppstoreでの収益が100万ドル未満であること。収益が100万ドルを超えると、標準の手数料に戻り、AWSクレジットも受け取れなくなる。クレジットは付与された日から12カ月利用可能だ。
米Appleのいわゆる「Apple税」に対する開発者の不満が高まる中、Apple、Google、Microsoftが既にそれぞれのアプリストアの手数料を下げている。
AppleもAmazonと同様に収益が100万ドル未満の開発者と対象を限定し、手数料を30%から15%に下げる。こちらも収益が100万ドルを超えたら手数料は30%に戻る。
Googleの場合は、全開発者を対象に、年間100万ドルまでの売上高に対する手数料を30%から15%に下げる。
MicrosoftはMicrosoft Storeのゲームに限り、売上高に関係なく手数料を30%から12%に下げる。
Amazonの20%というのは下げ率が低くみえるが、Amazonは、AWSでアプリ開発していれば純利益は収益の90%になると説明している。
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