「長いタイトル」「リターンは10個以上」──成功しやすいクラファンの傾向、CAMPFIREがデータ公開
タイトルは文字数多めでリターンは10個以上用意、プロフィール画像を設定する――クラウドファンディングサイトを運営するのCAMPFIREが、目標金額に到達しやすいプロジェクトの傾向を公開した。
タイトルは文字数多めでリターンは10個以上用意、プロフィール画像を設定するとクラウドファンディングの目標到達率が高くなる――こんな傾向を、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」を運営するCAMPFIRE社が公開している。データの集計期間は2019年1月1日〜2021年3月31日。
プロジェクトをWebサイトに掲載するとき設定するタイトルは、10文字以下では目標到達率が約10%なのに対し、35〜40文字だと到達率は約40%になっている。タイトルは一覧画面やSNSでの告知に使われるため、ただ文字数が多いだけでなく、プロジェクトへの想いや内容が十分に伝わるタイトルにすることを同社は勧めている。
プロジェクトページについては、本文の文字数が1001文字以上のプロジェクトは1000文字以下の場合より目標到達率が約20ポイント高かった。本文に掲載する画像と動画は、5枚以下と比べると6〜10枚の方が約10ポイント、11枚以上だと約30ポイント高くなっている。
リターンについてはどうか。用意する種類が5個以下より6個以上の方が目標到達率が約10ポイント高い。リターンの説明は300文字以上の場合に到達率が40%を超えている。リターン単価別では、1万円以下の支援が約8割近くあるという。
プロフィールと目標到達率の関係を見ると、プロフィール画像を設定した方が画像なしの場合より約20ポイント高い到達率だった。同社は「個人の顔やチームのロゴなどを設定することで、信頼感を与えやすくなる」と分析している。
プロジェクトページの閲覧数が1万PV以下と2万PV以下の場合では、到達率には約20ポイントの差があった。公開一週間以内に目標額の30%以上の支援が集まると、目標到達率が高まる傾向も見えてきたという。
ちなみに、目標を達成したプロジェクトを見ると、集めた金額にかかわらず30日から45日間を実施期間としているものが多かったとしている。
CAMPFIREは2011年6月にクラウドファンディングサービスを開始。21年6月24日時点で累計支援額は約454億円。21年6月1日までに約5万件のプロジェクトが生まれ、計約540万人が支援をしたという。
関連記事
- 「クラウドファンディング」の本質とは何か
大企業が乗り出し始めたクラウドファンディング。その意味は単なる資金調達のための手段から大きく変わってきている。 - クラウドファンディング「CAMPFIRE」1.5億円の赤字 直面する課題は
日本全国の企業情報を取り扱うアプリ「NOKIZAL」の“中の人”が、気になる企業業績をピックアップしてご紹介します。 - 手の動きで楽器の音色が変化する“装着型エフェクター” ソニーがクラファン開始
ソニーが、手を動かして楽器の音色を変化させられるウェアラブルデバイス「MOTION SONIC」を発表。開発資金を募るクラウドファンディングも同日に始めた。支援額は2万3900円から。 - “0円販売”で食品ロス抑止 月額会員制のECサイトがクラウドファンディング開始
STRKは5月24日、賞味期限の近い食品などを市価の6〜10割引きで販売する月額会員制のECサイト「トクポチ」を発表した。8月1日にサービスを始める予定。商品は食品卸会社の在庫などから調達し、食品ロスの削減につなげるという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.