Google公式アプリストアの新アプリ受付は8月からAPKではなくAABに
Googleは、8月から「Google Playストア」でのアプリ公開標準フォーマットをAPKからAndroid App Bundle(AAB)に切り替える。対象は新アプリのみ。サイドローディングのためにはAPKとAABの両方を用意する必要がある。
米Googleは6月30日(現地時間)、同社のAndroid公式アプリストア「Google Playストア」でのアプリ公開の標準フォーマットを、8月から従来のAPK(Android Application Package)からAAB(Android App Bundle)に切り替えると発表した。
既存のアプリはAPKのままでいいが、新アプリのディストリビューションではAABにする必要がある。
AABは2018年のGoogle I/Oで発表したアプリ公開フォーマット。アプリの作成とリリースをより効率的に行えるとして、Googleは開発者に採用を奨励してきた。アプリサイズが小さくなり、端末ごとにインストールすべきモジュールの配信をカスタマイズでき、インストールでのユーザーの待ち時間を短縮できるなどのメリットがある。
既にAdobe、Netflix、Twitterなど、Google Playの上位を占める多数のアプリがAABを採用しているという。
メリットの多いAABだが、今のところAABに対応するのは公式アプリストアのみだ。iPhoneアプリと異なり、Androidアプリは公式アプリストア以外からもインストールする、いわゆる「サイドローディング」が認められているが、開発者は今後、公式とそれ以外で並行してアプリを公開するためには、APKとAABの両方のフォーマットを準備しなければならなくなる。
Googleは公式ブログのFAQで、「APKに代わるAABを構築するために必要な作業はほとんどない」と説明している。また、引き続き公式アプリストア以外での配布チャンネルやアプリストアで同じアプリを公開することができるとしている。
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