SNSでプラモ転売容認のホビー雑誌編集者、退職処分に 上司3人も降格 ホビージャパンが発表
自身のTwitterアカウントでプラモデルなどの買い占めや転売を容認する発言を行ったとして、ホビージャパンが雑誌「月刊ホビージャパン」の編集者を退職処分にしたと発表した。常務取締役など、監督者3人を降格させたことも明らかにした。
ホビー雑誌「月刊ホビージャパン」や模型・玩具の販売などを手掛けるホビージャパン(東京都渋谷区)は7月26日、自身のTwitterアカウントでプラモデルなどの買い占めや転売を容認する発言を行ったとして、編集者1人を退職処分にしたと発表した。常務取締役など、監督者3人を降格させたことも明らかにした。
この編集者は23日、自身のTwitterアカウントで「転売を憎んでいる人たちは、買えなかった欲しいキット(商品)が高く売られているのが面白くないだけだよね」「頑張って買った人からマージン払って買うのって、普通なのでは」などと発言。コンテンツ配信サービス「note」でも、転売や買い占めを容認する書き込みを行っていた(26日時点で削除済み)。
これらの投稿を受け、Twitterでは「プラモの販売を手掛けるホビージャパンが転売を容認するのか」などの意見が続出し、炎上する事態に。これを受け本人は24日に「軽率な発言だった」などと謝罪した。
ホビージャパンも25日に「(顧客の)ホビーに対する思いを裏切る事態になった」として謝罪し、同社や編集部は転売や買い占め行為を容認していないと明言。編集者を社内規定に従って処分する方針を示していた。
ホビージャパンが降格処分としたのは常務取締役に加え、月刊ホビージャパンの編集長と副編集長。それぞれ順に取締役、副編集長、デスクに降格した。
プラモデルの転売を巡っては、バンダイが22日に発売した「ガンプラ」の「HGUC 1/144 ナイチンゲール」(定価7700円)の高額出品がフリマアプリ「メルカリ」などで相次いでおり、26日時点でも1万円以上での出品が複数行われている。
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