KADOKAWA夏野社長が役員報酬を一部返上 ABEMAでの表現規制発言などを巡り
AbemaTVの報道番組「ABEMA Prime」での発言を巡り、KADOKAWAは夏野剛社長が役員報酬の月額20%を3カ月間返上すると発表した。夏野社長は番組内で、表現規制の推進を示唆するような発言などをしていた。
KADOKAWAは7月27日、AbemaTVの報道番組「ABEMA Prime」での発言を巡り、夏野剛社長が役員報酬の月額20%を8月から10月まで返上すると発表した。本人から申し出があったため、受理したという。同社は一連の発言について「当社の社長として不適切。番組内での発言は当社の事業方針とは関連性がなく、本人も深く反省している」とした。
夏野社長は21日、少年向け雑誌の水着グラビアについて、番組内で「日本には水着グラビアよりも過激な漫画があふれており、GoogleとかAppleの審査に通らない」「僕がいる出版業界は“自由派”ばかりだが、どこまでは公共でよくて、どこからダメなのか。このネット時代にふさわしい基準を作り直さないといけない」などとコメント。業界における表現規制の推進を示唆した。
この発言に対し、Twitterでは「公共の基準が“GAFA”になるのはいくらなんでも乱暴」「GoogleやAppleの基準ではヌードだけでなく、胸元(を強調した画像)もアウト。日本の漫画の強みを捨てるのか」などの反応が続出。KADOKAWA傘下であるドワンゴの栗田穣崇COOも「ニコニコはプラットフォームとしての表現規制方針を現状から変更する予定はない」と明言するなど、物議を醸していた。
夏野社長はこの他、東京オリンピックが開催されるにもかかわらず、他のイベントが実施できない状況について「クソなね、ピアノの発表会なんかどうでもいい、五輪に比べれば。それを一緒にするアホな国民感情に、選挙があるから乗らざるを得ない」などとコメント。こちらも「人命を軽視している」などと波紋を呼んでいた。
【追記:2021年7月28日午後5時19分 夏野社長の発言を加筆しました。】
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