コロナ対策の消毒で液晶モニター破損か EIZOが点検呼びかけ
EIZOは2日、液晶モニターを天吊り/壁掛けなど下向きに設置した場合に表面パネルが剥がれる事例を報告した。次亜塩素酸ナトリウムなどを使った消毒が原因と見ている。
EIZOは8月2日、液晶モニターを天吊り/壁掛けなど下向きに設置した場合に表面パネルが剥がれる事例を複数確認したとして対策を発表した。原因は次亜塩素酸ナトリウムなどを使った消毒と見ている。
最初の事例は2018年だったが、2020年に入って国内の医療機関で発生報告が増えた。今年6月末には表面パネルが落下する事例が発生。人的被害はなかったものの「重く受け止め、点検をお願いすることにした」。
調査により次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系消毒剤(市販のハイターなど)を頻繁に使用する環境で発生していると分かった。パネルを固定する両面テープのポリウレタンが劣化し、画面が下向きになった状態ではパネルの自重で剥離するという。
しかし次亜塩素酸ナトリウムは、経済産業省とNITEが新型コロナウイルス対策として物品の消毒に推奨している手段の1つ。このためEIZOは「使用(消毒)の中止をお願いするのではなく、モニターの点検と対策をお願いしたい」というスタンス。「劣化を起こす化学物質も全て特定できたわけではない。一部の消毒液や家庭用洗剤なども含まれると推測している」。
点検方法は画面を表示した状態で側面を見ること。本体のすき間から光が漏れている場合は剥離が起きている。光が見えない場合(剥がれていない)場合は、モニターの表面を固定して剥離を防ぐ「剥がれ防止ガイド」を取り付ければ使い続けられる。
EIZOは剥がれていた場合の修理と剥がれ防止ガイドを無償で提供する。Webサイトのフォームと電話で申し込みを受け付ける。
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