ニュース
炎天下で60度に発熱したスマホ、効果的な冷却方法は? 電通大が実験
電気通信大学が、炎天下で発熱したスマートフォンの効果的な冷却方法について実験した結果を公開した。最も効果的だったのは、スマホの電源を切って直射日光を避け、扇風機の風を当てる方法だったという。一方、冷蔵庫や保冷剤での冷却は故障の原因になるとした。
電気通信大学は8月10日、炎天下で発熱したスマートフォンの効果的な冷却方法について実験した結果を公開した。最も効果的だったのは、スマホの電源を切って直射日光を避け、扇風機の風を当てる方法だったという。一方、冷蔵庫や保冷剤での冷却は故障の原因になると注意を促した。
実験は炎天下の公園など屋外でスマホを使う場面を想定し、外気温が約33度になった午後2時に実施。直射日光が当たる場所でスマホを充電し、裏面の温度が約60度になったら日陰に移動して3種類の冷却方法を試した。電源オンのまま画面だけ切ったスリープ状態で放置する方法、電源オフのまま放置する方法、電源オフに加えて“モバイル扇風機”でスマホ表面に風を当てる方法だ。
10分間冷やした結果、裏面の温度が最も下がったのは電源オフに加え空冷する方法で約20度下がった。電源オフのまま放置する方法でも約18度下がったが、扇風機を使ったほうが早く温度が下がった。電源オンのまま放置するだけでは、約8度しか下がらなかったという。
スマホを冷却する際の注意点について電通大の横川慎二教授は「冷蔵庫などで急速に冷やすと、急激な温度変化によって基板や接合部などがダメージを受けたり、冷却後に結露が生じたりするなど、別の故障の要因になる」とした。
関連記事
- スマホ発熱で焼損、やけど報告急増 国民生活センターが注意呼びかけ
国民生活センターは、スマホ本体の発熱でやけどしたという報告が増加傾向にあるとし、注意を呼びかけている。 - スマホ充電コネクタの発火に注意 製品評価技術基盤機構
スマートフォンやタブレットの充電端子接続部分が発火するなどの事故が相次いでいるとし、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼び掛けている。 - スマホ冷却の救世主 「常温保冷剤」の実力とは
最近、ポケGOトレーナーの間で話題の「常温保冷剤」。過酷なポケ活を支える保冷剤の実力とは? 購入して実際に試してみた。 - ペルチェ素子付きハンディ扇風機、サンコーが発売 「缶ジュースと同等の冷たさ」
サンコーは、ペルチェ式冷却装置を搭載したハンディ扇風機「ピタファン」シリーズを発売した。額や首などに当てると直接冷たさを感じられる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.