文章からプログラムを自動生成する「OpenAI Codex」β版APIが公開 「GitHub Copilot」のエンジン
米AI研究機関のOpenAIが、自然言語からソースコードを自動生成するAIシステム「Codex」のプライベートβ版APIの提供を始めた。PythonやJavaScript、Rubyなど10以上の言語に対応している。
米AI研究企業のOpenAIは8月10日(現地時間)、英語などの文章からソースコードを自動生成するAIシステム「OpenAI Codex」のβ版APIの提供を始めた。米GitHubが6月に発表した、関数名やコメントからコードを自動補完する「GitHub Copilot」の基盤システムで、Pythonなど10以上のプログラミング言語に対応しているという。専用ページから登録しておくと、APIにアクセスするための招待を順次受けられる。β版公開からしばらくの期間は無料で使えるとしている。
実行したい命令を文章で入力すれば、Codexが対応するコードを自動生成する。例えば宇宙を舞台にした簡単なゲームを作るデモでは「Set the asteroid speeds to be 1.1x the spaceship's speed.」(小惑星の速度を宇宙船の1.1倍にする)と入力すると、コードが自動生成され、出力用の枠内で小惑星のアイコンが動く様子を披露している。他にも、データセットの分析やPythonからRubyへの変換、小学校1年生の算数の問題を解かせるデモ動画などを公開した。
文脈に沿って次の言葉を予測できる、OpenAIが開発した自然言語処理モデル「GPT-3」が基になっている。学習にはGitHubの公開リポジトリにあるコードなど数十億行のコードを使ったという。Codexが最も得意とするのはPythonだが、JavaScript、Ruby、TypeScriptなど10以上の言語に対応しているという。
同社はCodexのメリットについて「プログラマーにとってコードを書くことはつまらなく、参入障壁が高くなる理由だ。(そのコード化を自動で行うのが)Codexが優れている部分といえる」としている。
OpenAIはイーロン・マスク氏などが2015年に設立。今後はプライバシー保護や著作権の問題など、GPT-3の開発時に議論した安全性を確保しながら処理能力の向上を目指す。
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