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自分自身を“三つ首”に 現在・過去・未来の多頭システム MITが技術開発Innovative Tech(1/2 ページ)

自分自身の頭の左右に、未来と過去の自分の「顔」がある。阿修羅のような、キングギドラのような。

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 米MIT Media Labの研究チームが開発した「Machinoia, Machine of Multiple Me: Integrating with Past, Future and Alternative Selves」は、自分の顔を2つ追加し、複数の頭を持つ「多頭」になれるシステムだ。2台のスクリーンを両肩に装着するので、阿修羅のように3つの顔が並ぶことになる。

 スクリーンには、深層学習によって生成した過去と未来の顔を投影。合成した顔に話しかけると、装着者本人のSNS投稿から学習したリアクションを行う。

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肩に接続したスクリーン2枚に、深層学習で生成したリアルな顔を映し出す

 装着者とのやりとりでさまざまな表情を見せ、コミュニケーション可能だ。

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装着者の言葉を読み取り、表情で反応する

 装着者の顔をリアルに生成するために、大規模な顔データセットで事前学習した敵対的生成ネットワークのStyleGANを使用。今回は、装着者より年齢が高いバージョンと低いバージョンの顔を生成した。

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StyleGANで生成された装着者の顔。上から笑顔、年齢、性別の変化に対応している

 生成し映し出した顔を、自己教師あり学習アルゴリズムのネットワークを利用してアニメーション化。アニメーションは装着者が発した言葉に反応し動作する。

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システムの概要
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