「ルックバック」単行本化、せりふなど再び修正 著者の意向で協議
集英社は3日、藤本タツキさんの読み切り作品「ルックバック」の単行本を発売した8月に修正した一部せりふなどの表現を協議の上で再び修正した。
集英社は9月3日、まんがアプリ「少年ジャンプ+」で7月に無料公開して話題になった藤本タツキさんの読み切り作品「ルックバック」の単行本を発売した。価格は484円(税込)。8月に「偏見につながる」といった指摘を受けて修正した表現は藤本さんと協議の上で再び修正した。
ルックバックは143ページの読み切り作品。7月19日に無料公開すると一晩で閲覧数が120万を超えるなど注目を集めた。しかし公開中に読者から「作中の描写が偏見や差別の助長につながるのではないか」と指摘を受け、8月2日にせりふなど一部表現を修正した。
当時Twitterでは「仕方ない」という声の他、「修正してほしくなかった」「(漫画の)テンポが悪くなった」などの声が上がっていた。
少年ジャンプ+の公式Twitterアカウントによると、単行本化にあたり「著者の意向を受け、協議の上でセリフ表現を変更した」という。一部せりふはオリジナルに近い形になり、偏見につながると判断してなくした描写はそのまま。配慮とブラッシュアップを同時に行った。
読者には概ね好評でTwitterでは「多くの人が納得できそう」「オリジナルに近くて良かった」「割とバランスの良い落としどころ」などと評価する声が目立った。また8月の修正時に協議はあったのかと疑問を投げかける人もいた。
藤本タツキさんの妹という設定で藤本さんの情報を発信しているTwitterアカウント「ながやま こはる」は2日、「明日はお兄ちゃんが描いたルックバックという漫画が発売します。良いのでオススメです」と単行本をアピールした。8月の修正時は編集部の告知をリツイートしただけだった。
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