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クラウド型の住基システムで一時障害 142市町村で住民票発行できず 現在は復旧
TKCの自治体向けクラウド型住基システム「TASKクラウド」で障害が一時発生し、全国142市町村で住民票の発行などができなくなったと発表した。現在は復旧済み。8日夜のシステム更新で適用したプログラムの破損が原因だという。
会計ソフトなどを手掛けるTKC(栃木県宇都宮市)は9月9日、同社が提供する自治体向けクラウド型住基システム「TASKクラウド住基システム」で障害が一時発生し、全国142市町村で住民票の発行などができなくなったと発表した。現在は復旧済み。8日夜のシステム更新で適用したプログラムの破損が原因だという。
TASKクラウドは全国の自治体が共同で利用するクラウドサービス。地方公共団体向けの専用ネットワーク「総合行政ネットワーク」(Local Government Wide Area Network、LGWAN)を通じて、申請作業などの行政サービスや、住民情報、税務情報などを扱う基幹系サービスを利用できる。住基システムは、同クラウドサービスの一機能。
同社によると、9日朝から同日午後2時50分頃まで、住民票に加え、印鑑登録証明書などが発行できなかったという。
TKCでは、更新作業時の管理手順の見直しや社員教育の徹底などで、再発防止に努めるとしている。
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