経産省、GitHubで民間から意見募集 AI巡る契約書などの見本作りで 「フィードバックを広く受ける」
経産省と特許庁が、AI技術などを巡る契約書の見本を作成するに当たり、ソースコード共有サイト「GitHub」で民間からの意見募集を始めた。「フィードバックを広く受けるため、不特定多数が編集に携わることができるGitHubを選んだ」という。
経済産業省と特許庁は9月8日、AI技術や新素材に関連する契約書の見本「モデル契約書」の改訂版を作成するに当たり、ソースコード共有サイト「GitHub」で民間からの意見募集を始めた。「モデル契約書のユーザーであるかを問わず、改善に向けたフィードバックを広く受けるため、不特定多数が編集に携わることができるGitHubを選んだ」(経産省)という。
スタートアップ企業と大企業が結ぶ秘密保持契約や技術検証契約などを想定したモデル契約書に書く条文の改善案や、修正が必要な理由を、GitHub上の課題や議論の管理機能「Issue」で募集。これらの意見を取りまとめ、改訂版に反映する。匿名の意見も受け付ける。
モデル契約書について意見募集をGitHubで行うのは2回目。初回はトライアルとして、マークアップ言語「Markdown」形式で編集できるモデル契約書を5月17日から6月18日にかけて公開し、データに対して修正案を直接提案する機能「Pull Request」で意見を募った。ただしこの形式では60件程度しか意見が集まらなかったため「より多くの方々と議論したい」として、2回目ではIssueを活用する形に変更した。
GitHubの活用は、スタートアップ企業の研究開発を支援する「産業技術環境局 技術振興・大学連携推進課」の主導によるものという。2回目の意見募集は10月29日まで行う予定。3回目以降は実施しない方針だが「(今後)他の分野での意見募集にGitHubを活用する可能性はある」(経産省)としている。
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