トヨタ、約34万円の立ち乗り型EV発表 大型施設内の移動を想定、将来は公道も

トヨタ自動車は10月1日、立ち乗り3輪BEV「C+walk T」の販売を始めた。空港内やショッピングモールなど、広大な施設内での移動やシニアの歩行負担の軽減、アクティビティーツアーといった利用を想定しており、将来は公道での使用も見据える。

[山川晶之，ITmedia]

　トヨタ自動車は10月1日、歩行領域に特化したモビリティシリーズ「C+walk」の立ち乗り3輪BEV「C+walk T」の販売を始めた。価格は34万1000円、障害物検知機能を加えた「Safety support」モデルは35万4200円。トヨタ車両販売店やレンタリース店にて取り扱う。

「C+walk T」

　人が歩く速さで移動し、歩行者と横並びで会話ができるなど、歩行空間での親和性を追求。空港内やショッピングモールなど、広大な施設内での移動やシニアの歩行負担の軽減、アクティビティーツアーといった利用を想定しているという。将来は公道での使用も見据える。

使用シーン

　動力はブラシレスDCモーターの前輪駆動。前1輪、後2輪の3輪構成。速度は最大10km/h（切替可能）、体重制限100kg、連続走行距離は14km（体重70kgの搭乗者が時速6km/hで移動した場合）。ノーパンクタイヤを採用する。ステップ高は150mmと乗り降りに配慮している。バッテリーは着脱式で、約2.5時間でフル充電する。

　Safety supportモデルでは、前方の人や障害物を検知する障害物検知機能を搭載。周辺検知センサーが検知すると、警告音を鳴らす他、約2km/hまで減速する。ハンドル操作時に操縦角を検知して速度を落とす旋回速度抑制機能や、急斜面を検知して坂を降りるときの速度を下げる急斜面検知機能も内蔵する。

ハンドル部分

　同社では、C+walkシリーズの座り乗りタイプ、車いす連結タイプについても、市販化に向けて開発を進めているという。

座り乗りタイプ、車いす連結タイプも開発中