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AIで繁殖用豚の体重管理 高価な専用機器、熟練の技不要で“繁殖に適した体作り”へ
NTTテクノロスが、AIを活用して繁殖用豚の体重管理を効率化するシステム「any-condition」を発売する。高価な豚専用体重計を導入しなくても、繁殖用豚の背中を撮影するだけで体重を推定できる。
NTTテクノロスは10月11日、AIを活用して繁殖用豚の体重管理を効率化するシステム「any-condition」(エニコンディション)を26日に発売すると発表した。高価な豚専用体重計を導入しなくても、繁殖用豚の背中を撮影するだけで体重を推定できる。
同社は、映像から豚の体重を推定する撮影端末「デジタル目勘」の開発で培った技術を活用。繁殖用豚の背中を撮影して体重と相関関係が強い胸囲を推定し、太り具合を自動で計測。体重の推移を可視化するシステムを構築した。
同社によると、養豚経営を安定させるには、体重管理によって繁殖効率を上げる必要があるという。しかし、豚専用の体重計は高価で、200kgを超える繁殖用豚の測定にも労力がかかるため導入している養豚場が少なく、目視や触診などの代替手段も熟練の技が必要だった。any-conditionでは専用機器や経験がなくても体重管理ができ、測定作業の効率化や給餌量の最適化につながるとしている。
価格は繁殖用豚100頭以上の養豚場の場合で初期導入費が7.2万円、年間利用料が2.8万円から。繁殖用豚1000頭以上の養豚場は初期導入費が60万円、年間利用料が24万円。
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