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話した言葉をアクリル板に表示、京セラがリアルタイム字幕システム パネル越しでも会話しやすく
京セラが、音声認識技術を活用し、話した内容を字幕としてアクリル板などに表示できる「わかりやすい字幕表示システム」を開発した。マスク着用時やアクリル板越しでの会話でも意思疎通しやすくするという。
京セラは10月12日、音声認識技術を活用し、話した内容を字幕としてアクリル板などに表示できる「わかりやすい字幕表示システム」を開発したと発表した。マスク着用時やアクリル板越しでの会話でも意思疎通がしやすくするという。
専用アプリをインストールしたスマートフォンのマイクで発話の内容を取得。アプリの音声認識でテキスト化し、アクリル板に貼り付けた透明なスクリーンに小型プロジェクターで投影する仕組み。スクリーンは透明なビニールシートなどにも貼り付けられる。事前に設定しておけば、特定の言葉を強調表示したり、会話の内容に合わせて図を投影したりすることも可能という。
役所の窓口業務など、接客での活用を見込む。マスクによって口元が隠れることで、口の動きや表情から会話のニュアンスを読み取りづらくなっていた聴覚障害者や高齢者によるコミュニケーションを円滑化する狙いもある。
11月をめどに横浜市中区役所で実証実験をスタートし、システムの課題を検証する予定。製品化は未定という。10月19日から22日まで開催予定のIT総合展示会「CEATEC 2021 ONLINE」にオンラインで参考出展する。
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