Netflixがホラー映画をAIで制作? 「実際に見る悪夢のよう」と話題に 日本法人に詳細を聞いてみた
「NetflixがAIに40万時間分のホラー映画を見せて作らせた3Dアニメ」をうたう動画が話題に。学習させたホラー映画や、活用しているAIの詳細をNetflix日本法人に聞いてみた。
拘束された女性が、三輪車に乗った殺人鬼に命を賭けたパズル勝負を挑まれる。助けに来た探偵は泥酔しており、なぜか降ってきたクジラにつぶされて圧死する──こんな3Dアニメが「支離滅裂」「体調悪いときの夢」などと話題になっている。制作は米Netflixで「AIに40万時間分のホラー映画を見せて作らせたホラー映画」として10月7日に公開したものだ。
映像が投稿された場所は、米Netflixがコメディーファンに向け、サービス外でもコンテンツを楽しんでもらうための公式YouTubeチャンネル「Netflix is a Joke」。映像の説明文では「コメディアンのキートン・パティ氏と協力し、botに40万時間分のホラー映画を見せて作らせた」としており、実際に「13日の金曜日」や「エルム街の悪夢」など、名作ホラー映画を思わせるシーンが登場する。
ただしこれらのシーンは13日の金曜日に登場する「ジェイソン」や、エルム街の悪夢に登場する「フレディ・クルーガー」のパロディーキャラを車ではねるというコメディー調のもので、AIが生成したものとしては“出来すぎ”感もある。
Netfilx日本法人に対し、活用したAIの詳細や、学習に利用したホラー映画を聞いたところ、同社は「特に話せることはない」と回答を控えた。Netflixは過去にも「botに40万時間以上の話芸を学習させて作ったスタンダップコメディー」をうたう動画など、類似したコンセプトの作品を公開しているが、これらについても同様の答えだった。
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