トランプ前大統領の新SNS、「マストドン」コード無断利用で開始前から存続の危機
ドナルド・トランプ前米大統領が立ち上げた新SNSが「Mastodon」のソースコードを無断で利用しているとしてSoftware Freedom Conservancy(SFC)がライセンスを守るよう警告した。30日以内に従わない場合は「ソフトウェアの権利と許可は自動的かつ永続的に終了する」。
フリーソフトウェア、オープンソースソフトウェアプロジェクトを支援する非営利団体Software Freedom Conservancy(SFC)は10月21日(米東部時間)、ドナルド・トランプ前米大統領が20日に発表した新SNS「TRUTH Social」が「Mastodon」のコードを無断で利用することにより、オープンソースソフトウェアライセンス契約に違反したと指摘した。
SFCは、TRUTH SocialのテストサイトはAGPLv3のMastodonプラットフォームに基づいて構築されているにもかかわらず、ソース全体を開示していないことがライセンス違反だとしている。
「30日以内にソースを提供しない場合、ソフトウェアの権利と許可は自動的かつ永続的に終了する。あなた(トランプ氏のこと)が不動産業界の大物でも、リアリティショーのスターであっても、元米大統領であっても、AGPLv3は例外なく機能する」とSFCの代表取締役、ブラッドリー・M・クーン氏は述べた。
同氏は「ライセンスは意図的に(われわれが好きではない、意見を異にする人々を含む)すべての人を平等に扱うが、すべての人はコピーレフトライセンスと同じルールの下で行動する必要がある」とも語った。
トランプ氏のメディア企業Trump Media & Technology Group(TMTG)が30日以内にソースを開示しなければ、SFCに提訴される可能性がある。
関連記事
- トランプ前大統領、新SNS「TRUTH Social」立ち上げを発表 iPhoneアプリ予約受付中
Twitter、Facebook、Instagram、YouTubeなどから締め出されているトランプ前米大統領が新たなSNSを立ち上げる。「TRUTH Social」は「ビッグテックの専制政治に立ち向かうために」立ち上げたとトランプ氏。App Storeで専用アプリも公開した。 - トランプ前大統領、Facebook、Twitter、Google(YouTube)とそのCEOを提訴
ドナルド・トランプ前大統領が、Facebook、Twitter、Google傘下のYouTubeとその各CEOを連邦地裁に提訴した。1月に同氏をプラットフォームから締め出したのは憲法違反だと主張している。また、セクション230は違憲だとも。 - トランプ前大統領のひとりツイートサイト、約1カ月で終了
前米大統領のドナルド・トランプ氏が5月初旬に開始したメッセージ投稿ページが6月2日、閉鎖された。同氏のシニアアドバイザーは「別のSNSに降臨する前兆か?」というツイートに、その通りだとRTした。 - いまから始めるマストドン 使い方や登録方法……FAQで徹底解説!
Mastodon(マストドン)の基本的な使い方やよくある質問・回答をまとめました。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.