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ニコン「Z 9」は未来のカメラだった ソニー「α1」、キヤノン「EOS R3」と比較してみよう:荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)
開発表明から半年強、やっと正式発表となりましたニコンの「Z 9」。これでソニーの「α1」、キヤノンの「EOS R3」、ニコンのZ 9とそろったので各社フラグシップカメラの特徴や違いを見てみたい。
3機種の特徴的なところを表にしてみた
未発売のカメラが2台あるので簡単な紹介になったけれども、それぞれ自社の従来のカメラを受け継ぎつつ、個性的な進化をしてて面白い。特にソニー、キヤノンの後塵を拝するようになったと思われていたニコンがこれで完全に追いついたどころかちょっと未来に行った感もあって目が離せないのである。
共通するのは被写体検出AFの劇的な進化。自動的に被写体を検出し、リアルタイムでトラッキングし続け、高速連写で確実に最高の瞬間を捉え、高速読み出しでローリングシャッター歪みを抑えた電子シャッターを積極的に使う(まあ、Z 9は電子シャッターのみなんだが)、超時間撮影可能な本格的な動画撮影をサポートするというところか。
それを踏まえた上で各社の違いがでてるので、特徴的なところをちょっと表にしてみた。
詳細はEOS R3とZ 9の実機をちゃんと使ってみないとなんともいえないが、スペックを見ただけでも違いは感じられると思う。
コンパクトさや機動力を重視するならα1はすごく魅力的だし、メカシャッターレスで自動被写体認識が9種類+3Dトラッキング採用のZ 9は日常使いには重くて大きいけど何でも撮れそうで魅力的だし、EOS R5で驚かされた低輝度時のAFやAFの賢さがどこまで進化したか、さらに暗所に強いEOS R3も魅力的だ。
ミラーレス一眼も最上位クラスはここまできたのだなと思うと感慨深い。特にZ 9には驚かされたですわ。
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