これでプロ用じゃない、だと? キヤノン「EOS R3」の高性能と安定感:荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/5 ページ)
キヤノンの「EOS R3」。実にサクサクと気持ちよく撮れる良いカメラなのである。高性能なだけじゃなく、グリップしたときの安定感や剛性感、反応の良さなど上位機種ならではの良さが詰まっていた。
さてAFは人物と動物に加え乗り物にも対応。ただし、自動車やバイクのレース撮影を対象としたもので、鉄道には未対応だった。
検出する被写体が人間か動物か乗り物かの排他的ではなく「〜優先」となっているのもいい。動物優先にしていても人物を見つけたらそちらを捕まえてくれる。
これはファインダー内をiPhoneで撮ったもの。右に動物アイコンが出ているがちゃんと人物も捕まえてる(この辺はEOS R5/R6も同じでありがたい)。
EVFは約576万ピクセルのOLED(有機EL)で、0.76倍。非常に大きくて見やすくフルスクリーンでの表示もできるがメガネをかけていると端が見づらいので上記のごとく撮影情報の内側にファインダー表示をする設定にした。
EOS R3のファインダーといえば視線入力である。視線を検出して、見たところにAFが合うという機能だ。これは実用的やいなや。
あらかじめキャリブレーションしておく必要はあるが、確かに視線をきっちり捉えてくれる。AF枠とは別に視線を表す◎が動いて、ガン見するとそこに枠がすっと動く感じ。複数の人がいた場合は見つめた人にフォーカスがいくのでターゲットに集中して撮るときに良さそうだ。
ただ、裸眼なら問題ないのだけど、メガネをかけて覗くとどうしてもレスポンスが安定しなかったり角度によってうまく反応してくれない。
わたしは内蔵の視度補正では対応できないくらいメガネ必須で生きてるので、ちょっと難しかった。
で、被写体検出AFの話に戻るけど、人物や動物は顔や瞳のみならず、後ろ頭でも対応してくれる。文字通り人物検出だ。これは良い。
背面モニターは415万ピクセルと比較的高解像度でバリアングル式でタッチパネル対応だ。
人物検出の話が出たついでに普通のポートレートも。陽射しが強かったので逆光で縦位置撮影してみた。
被写体自動検出に頼らずAF枠を自分で移動するときは、視線入力の他に背面モニターのタッチパネル、さらにモニターの右にマルチコントーラーとスマートコントローラーが用意されている。
マルチコントローラーはスティックタイプでデフォルトではAF枠やエリアの移動、クリックするとセンターに戻るという挙動となる。
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