無償版「G Suite」、7月1日に完全終了 有償「Google Workspace」への切り替え推奨
Googleは従来の無償版「G Suite」を7月1日に完全に停止する。2012年の提供終了後も既存ユーザーはそのまま使えていたが、有償の「Google Workspace」にアップグレードしないとアクセスできなくなる。
米Googleは、2012年に提供を終了したが既存ユーザーにはそのまま提供してきた従来の無償版「G Suite」を、7月1日に完全に停止する。米9TO5Googleが1月19日(現地時間)、Googleが同日管理者宛に送ったメールに基づいて報じた。
既に管理者向けのヘルプページが更新されている。
まだ従来の無償版G Suiteを使っているユーザーがサービスを継続したい場合、7月1日までに有料の「Google Workspace」にアップグレードする必要がある。最も安価な「Business Starter」プランは1ユーザー当たり月額680円だ。
アップグレードしない選択をしたユーザーのために、データエクスポートツールを提供している。
サービスとアカウントを使い続けたい場合は、5月1日までのアップグレードを推奨している。アップグレードしても、7月1日まではGoogle Workspaceを無料で利用できる。
ユーザーが5月1日までにアップグレードしなくても、サービスが自動的にGoogle Workspaceに切り替わる。ただし、Google Workspaceの支払情報を設定しないと、サービスは一時停止状態になる。支払い情報を設定すれば、7月1日までGoogle Workspaceを無償で使える。
一時停止のまま60日経過すると、Gmail、カレンダー、Meetなどのコアサービスが使えなくなる(YouTubeやGoogleフォトなどはそのまま使える)。
「G Suite」は2006年に無料の「Google Apps for Your Domain」としてスタートした。2007年に有償版を追加し、2012年に無償版の提供を終了した。2016年にG Suiteに改称し、2020年にGoogle Workspaceに改称した後も既存の無償版ユーザーへのサービス提供は続けてきた。
なお、学校と非営利団体向け無料エディションは引き続き利用可能だ。
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