「Z 9」にニコンの本気を見た 容赦なく詰め込まれた最新技術で撮影が快適に:荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)
ソニー、キヤノンの後塵を拝したと見られていたニコンが猛ダッシュで最前線に躍り出た感のある「Z 9」。快適なシャッターとAF。これぞフラッグシップ機という感じ。
まず被写体自動検出。人物、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機の9種類を自動検出してくれるのだ。メニュー上では「犬・猫・鳥」は「動物」、「車・バイク・自転車・列車・飛行機」は「乗りもの」ジャンルなので選択肢は3つなのだが、9個から自動検出することも、それぞれのジャンルを優先して検出することもできる(後者の方がちょっと確実性が上がるようだ)。
どれもリアルタイムにトラッキングしてくれる。
人物はまあいうまでもないですな。瞳のみならず「人物」認識をしてくれるので外さない。
稲荷の前でキツネの印と一緒に階調が滑らかで日陰にありながら肌の発色も自然でいい(24-70mm 70mm 1/160秒 F2.8 ISO200)
動物からは「鳥」を撮ってみた。海に浮かぶ船でくつろいでたアオサギ。鳥の瞳検出はこのくらいの距離がギリギリっぽい。
レンズは70-200mmに2xのテレコンを付けている。
Z 9に「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」+「Z TELECONVERTER TC-2.0x」を装着。「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」が間に合わなかったためこの構成で挑戦した
続いて「乗りもの」。こちらはフロント部分を見つけると四角い枠がでて捕まえてくれる。あとは走ってくる姿を連写するだけだ。
レンズは2022年2月に発売予定の「NIKKOR Z 24-120mm F/4 S」だ。Fマウントユーザーにはお馴染みの24-120mm F4であり、やっとそのZマウントバージョンが出た、と歓迎してる人も多いに違いない。
そして、動体を撮影するのに欠かせないのが新たに搭載された「3D」トラッキング。D6ではお馴染みのトラッキングAFだが、初めてミラーレス一眼にやってきたのだ。
これで被写体をつかまえてやればほぼ食いついて離さないのであとは構図を決めて撮るだけ。
AF-Cで3Dトラッキングにして、AF-ONボタンでトラッキングしながら構図を決めて撮るってのも便利で、今回はほぼAF-Cモードで撮っている。
3Dトラッキングとは関係なさげなスイーツの写真だけど、ピントを合わせたい箇所を先に決め、構図や画角はそのあとで調整しながら撮るってのはなかなか快適なのだ(24-120mm 83mm 1/100秒 F5 ISO640)
つまるところ、容赦なく詰めこんだ最新最速の技術が撮影を快適にしてくれてるのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.