New York Times、人気ゲーム「Wordle」を買収 数億円規模か
The New York Timesがネットで人気の英単語推測ゲーム「Wordle」を買収した。今後もこれまで通り無料でプレイできる。Wordleの作者ウォードル氏は今後も運営に協力する。
米The New York Timesは1月31日(現地時間)、ネット上で人気の英単語推測ゲーム「Wordle」を、このゲームを開発したジョシュ・ウォードル(Wardle)氏から買収したと発表した。買収総額は“7桁台前半”としているので、数百万ドル(日本円換算で数億円)だ。買収後もこれまで通り無料でプレイできる。
Wordleは、ウォードル氏が昨年10月に自身のWebサイトで公開したゲーム。The New York Timesの1月3日の記事(要購読)によると、ウォードル氏はこのゲームを最初、The New York Times(以下NYT)のクロスワードパズルの大ファンである恋人、パラク・シャー氏のためだけに開発したという。このゲームを知った親戚が夢中になる反応を見てネットで公開したところ、公開後2カ月で30万人以上がプレイするようになった。
ゲームは、5文字の単語を6つの単語を並べることで当てるというもの。1日1回しかプレイできないことや、ネタバレせずに自分の成果をSNS上で投稿できる機能などで人気が出た。営利目的ではないのでページには広告は出ず、cookieも使っていない。
NYTは発表文で「(コロナ禍のパンデミックで)不安な時期に、より多くのパズル愛好者を楽しませたいので、文化現象となった刺激的で非常に人気のあるWordleを買収したと発表できてうれしい」と表明。
ウォードル氏は「Wordleの物語を知っている人は、NYTのゲームがWordle誕生に大きな役割を果たしていることが分かるだろう。(中略)私はNYTがゲームの世話役になってくれてうれしい」と語った。
Wordleの人気上昇後、すぐにパクリゲームが多数登場し、米Appleと米Googleの公式アプリストアにも有料版が登録されていた。
ウォードル氏はツイートで声明文を公開し、Wordleが多数の人に支持されたことはうれしかったが、その半面「圧倒されていないと言ったら嘘になる。結局、私はたった1人なので、Wordle体験を素晴らしい状態で提供し続けることは私にとってとても大事なことだ。そんなわけで、Wordleの運営をNYTに引き継げて非常にうれしい」と語った。今後もWordleの運営に協力していくとしている。
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