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「いつの間にか精度が落ちて慌てて直す」──“AI運用あるある”を成功に導く「MLOps」とは(3/3 ページ)

さまざまな企業がAIを活用するようになったが、AI開発はその前後の運用に課題がある。この課題をクリアする開発手法として、近年「MLOps」(エムエルオプス)という開発手法に注目が集まり始めている。

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いつの間にか精度が落ちる


ライフサイクルを管理しないと、精度の低下にあるとき慌てて対応することになる

 一度本番環境に機械学習モデルをデプロイしても、1年2年と時間がたつうちに人は機械学習モデルの稼働状況を気にしなくなってしまう。しかし、時間がたつと外部環境の変化などからモデルの精度は徐々に落ちる。あるときそれに気付くと慌てて対応に追われることになる。

 佐藤さんは「機械学習のライフサイクル管理を考えるべき」と指摘。ジョブ管理、ジョブ・オーケストレーションツールによる、継続的なモニタリングとデプロイの必要性を説く。

MLOpsソリューションをベンダー各社が用意 業界横断の勉強会も

 以上見てきたように、MLOpsという開発手法・概念自体は近年確立したものの、その要素自体はAIを使ったサービス開発企業が従来抱えてきた課題とそれに対するソリューションから成っている。

 そのため「MLOpsと言われ始めたから各社が参入し出した」とはいえないが、MLOpsを求める企業のために、多くのベンダーは専用のランディングページや解説記事などを用意している。

 日本国内では、業界横断でMLOpsについて勉強会も開かれている。DataRobot Japanが主催となり、2020年から現在(2022年2月)に至るまで月次で行われている。グーグル、日本Microsoft、AWSジャパンといったベンダーの他にも、アプリ「JapanTaxi」を開発するMobility Technologiesやメルカリ、JX通信社、日本経済新聞社、リクルートなどもこの場で情報を発信している。


DataRobot Japanが主催するMLOpsの勉強会

 DevOpsと同じように、AIを活用したサービスの開発加速・改善に当たってはMLOpsもこれからさらに注目を集める概念になりそうだ。

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