Microsoftが「.NET 7 Preview 1」公開 MSBuildによるコンテナビルドなどクラウドネイティブ対応強化
米Microsoftが、フレームワーク「.NET」の次バージョン「.NET 7」最初のプレビューリリース「.NET 7 Preview 1」を公開。.NET 6を基に、クラウドネイティブ対応の強化などさまざまな改善が行われるという。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「マイクロソフト「.NET 7 Preview 1」公開。MSBuildによるコンテナビルドなどクラウドネイティブ対応強化」(2022年2月21日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftはオープンソースで開発されているフレームワーク「.NET」の次バージョン「.NET 7」の最初のプレビューリリース「.NET 7 Preview 1」を公開しました。
.NETはWindowsはもちろん、macOS、Linuxの各OSに対応し、デスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、Webアプリケーションなどさまざまなアプリケーションの開発に対応するフレームワークです。
.NETは毎年メジャーバージョンアップの登場が計画されています。
2021年11月に正式リリースとなった「.NET 6」は、.NETの源流としてマイクロソフトがWindows向けのフレームワークとして開発してきた「.NET Framework」と、その後オープンソースとして公開した「.NET Core」フレームワークを「.NET」に統合してから最初の、本番利用に耐える品質とサポートが約束された長期サポート版(LTS版)の.NETとなりました。
今回プレビューリリースが公開された.NET 7はこの.NET 6を基に、クラウドネイティブ対応の強化や過去のフレームワークからの移行を始めとした、さまざまな改善が行われる予定です。
具体的には、Microsoftが開発しているクロスプラットフォーム対応分散アプリケーションのためのフレームワークである「Orleans」の強化、MSBuildによるコンテナビルドの実現、コンテナ化したときのバイナリイメージの削減などが予定されています。
第2四半期には.NET MAUIが正式リリース予定
.NET 7の正式リリースは今年、2022年11月になる見通しですが、その前の2022年第2四半期には単一のソースコードでWindows、Mac、iOSやAndroidなど複数のプラットフォームのユーザーインターフェイスを記述できるUIキット「.NET Multi-platform App UI」(.NET MAUI)が正式リリースされる予定です。
そのため.NET MAUIはまず正式リリース時点では.NET 6がサポートされ、.NET 7正式リリース時には.NET 7にも組み込まれる予定です。
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