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ASUSTORのNASでランサムウェア被害 一部サービス停止 緊急アップデート配信へ
台湾ASUS傘下のASUSTORが手掛けるNASでランサムウェア被害が確認された。「Deadbolt」と呼ばれており、同社は一部サービスを停止。専用OSの緊急アップデートを配布予定としている。
台湾ASUS子会社でネットワークストレージ(NAS)機器を手掛けるASUSTORは2月22日、同社のNASでランサムウェア「Deadbolt」の被害が発生しているとして、一部サービスを停止したと発表した。同社は、注意喚起とバックアップなどの対策を呼び掛けつつ、併せて専用OS「ADM」の緊急アップデートを配布予定としている。
一時停止したサービスは、外部からNASにアクセスするユーティリティー「EZ-Connect」や、PCとNASの自動同期アプリ「ASUSTOR EZ Sync」など。同社では対策として、Webサービスのデフォルトポートを8000、8001、80、443から変更し、EZ-Connectのサービス無効、NAS内にあるデータのバックアップ、SSHおよびSFTPサービスの無効を案内している。
ASUSTORの日本法人は「復帰のめどが立っている」としており、すでにランサムウェアの被害に遭った場合でも、ユーザー自身でデータの復元や修復をしないように案内。イーサネットケーブルを抜き、初期化せず電源を切った上で、ASUSTORのサポートに連絡するようにアナウンスしている。
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