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ホールでの録音をデジタルツインによる空間オーディオでシミュレートしてみた(作例付き)(6/6 ページ)

Logic Proの空間オーディオ機能を活用し、モデリング音源と仮想マイクでホール収録を再現する試み。

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ピアニストの背後で聴いているような音像

 前回記事同様、今回もステレオと空間オーディオの両方のサンプル音源を用意したので、比較して試聴していただけると幸いだ。ピアニストの金益研二氏にモーリス・ラヴェルの「Bolero」をMIDIピアノで演奏してもらった。金益氏が事前準備なしに即興的にアレンジした演奏だ。ピアノ作品として聴き応え十分なのでお楽しみいただけると思う。

 空間オーディオ版の聴取はiOS端末で行うのがお勧めだ。ダウンロードしたファイルをiOSの「ファイル」アプリに収納した後、該当ファイルをタップすることで空間オーディオとして再生が可能だ。有線、無線を問わずヘッドフォンならその違いが容易に分かるだろう。

 AirPods Proなど空間オーディオに対応したヘッドフォンでステレオ版を聴く際は、「ステレオを空間化」をオフにして聞いて欲しい。そうしないと、前述したApple独自のBinaural効果が付加されて本来のステレオ音像ではなくなる。

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金益研二。東京芸術大学音楽学部作曲科卒業。自身の活動の他、古澤巌(ヴァイオリン)のサポートや楽曲提供など多岐に渡り活躍。「Bolero」を収録した「The Improvisation’s Vol.1」は、各音楽配信サービスでアルバム配信中

山崎潤一郎

音楽制作業の傍らライターとしても活動。クラシックジャンルを中心に、多数のアルバム制作に携わる。Pure Sound Dogレコード主宰。ライターとしては、講談社、KADOKAWA、ソフトバンククリエイティブなどから多数の著書を上梓している。また、鍵盤楽器アプリ「Super Manetron」「Pocket Organ C3B3」「Alina String Ensemble」などの開発者。音楽趣味はプログレ。Twitter ID: @yamasakiTesla


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