GCPが一部サービスの料金を改定、値上げも値下げも 10月から
米Googleが、クラウドサービス「Google Cloud Platform」について、一部サービスの価格を10月1日に改定する。リージョンを跨ったデータの複製などが対象になるという。
米Googleは3月14日(現地時間)、クラウドサービス「Google Cloud Platform」について、一部サービスの価格を10月1日に改定すると発表した。「他の主要なクラウドプロバイダーが同様の製品に定める価格との整合性を高め、顧客が複数のプロバイダー間での支払いや調達を合理化しやすくする」(同社)という。
クラウドストレージでのデータ保存や、保管しているデータを別のリージョンから読み取ったり、複製したりするときの料金を値上げする。
例えばアクセス頻度が低いデータの保存を想定した「Standard Storage」のうち、東京と大阪リージョンから成る「ASIA1」リージョンを使う場合、保存しているデータ1GB当たりの利用料を月額0.012ドル(約1.41円)から0.0132ドル(約1.56円)に値上げする。
ただし同じASIA1でも、バックアップの保存に向いた「Archive Storage」は1GB当たり月額0.0065ドル(約0.77円)から0.0056ドル(約0.66円)にするなど、一部の料金は値下げする。
負荷分散を行う「Cloud Load Balancing」は、新たに外部へのトラフィックを有料化する。これまでは外部からのトラフィックにのみ料金を定めていた。
モニタリングサービス「Network Intelligence Center」のうち、ネットワーク内のコンピュータや端末の接続形態を可視化する機能「ネットワークトポロジ」も値上げする。
データをブロックという単位ごとに保存するストレージサービス「Persistent Disk」のスナップショット機能の利用料も値上げする。ただし今後、同様の機能をより安価に使えるオプションの提供も計画しているという。
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