キエフはキーウに ゼレンスキー大統領はTwitterで「感謝」
外務省は3月31日、ウクライナの首都の呼び方をこれまでの「キエフ」からウクライナ語に近い「キーウ」に変更すると発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領はTwitterで感謝の意を伝えている。
外務省は3月31日、ウクライナの首都の呼び方をこれまでの「キエフ」からウクライナ語に近い「キーウ」に変更すると発表した。これを受け、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はTwitterで感謝の意を伝えた。
ロシアによる侵攻が始まった後、自民党外交部会の佐藤正久さんらが「ロシア語に近い呼称を改めるべき」と呼びかけ、外務省がウクライナ政府に照会して変更を決めた。
公文書に記載する国名や地名の変更には法改正が必要なため、今後も「キエフ」表記は残る。手続きの必要ない資料や国会答弁から切り替わるとみられ、テレビ局など国内報道機関も31日から追随している。キーウの他、チェルノブイリ原発は「チョルノービリ原発」に、南部の港町「オデッサ」は「オデーサ」と呼び方が変わった。
日本政府の決定を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は31日、Twitterを更新。ゼレンスキー大統領はソビエト連邦時代の綴り(つづり)は「時代遅れ」とし、ウクライナ語に近い呼び方に変える日本の対応に「感謝する」とした。
ウクライナの都市の表記については国内でも数年前から議論が続いていた。外務省は15年にロシアがクリミア半島を併合した時期にそれまでの「ハリコフ」を「ハルキウ」など、ほとんどの都市名をウクライナ語に近い表記に変更。19年にはウクライナ駐日大使館から「ウクライナの地名はウクライナ語に基づいて記述するべき」という問題提起があり、これを受けて神戸学院大学経済学部の岡部芳彦教授を座長とする有識者会議も行われていた。
関連記事
- “格安電気“で新規受付の休止相次ぐ ウクライナ侵攻による燃料不足で 「長期化」予想も
格安電気をうたう電力小売事業者で新規申込受付の停止が相次いだ。電力卸売取引価格の値上がりが原因で「長期化も予想される」という。 - ウクライナ、軍事資金調達のための“NFT戦争博物館”立ち上げ
ロシアに侵攻されているウクライナのフェドロフ副首相は、資金調達のためにNFTコレクションを立ち上げたと発表した。侵攻開始からの事象を表現するアート作品を時系列に並べた博物館になっている。売上はウクライナDX省のウォレットに送られる。 - 同時通訳ってやっぱりすごいよ……機械翻訳が進化しても「言語を学ぶ」は廃れない?
ウクライナのゼレンスキー大統領が衆議院で行った演説で同時通訳が話題となっていた。かなりのハイレベルが求められる同時通訳だが、機械翻訳に取って代わるようになるのだろうか。編集者二人の意見。 - ZOZOのウクライナ支援Tシャツ、2週間で14万枚超え 2億8000万円を寄付へ
ZOZOは16日、ウクライナ人道支援チャリティーTシャツの予約が2週間で14万枚を超えたと発表した。売上は2億8371万5060円で、全額を寄付する。 - 「ポケモンGO」、ロシアとベラルーシでのサービス停止 「ピクミン ブルーム」も
米Nianticは11日、ロシアとベラルーシでサービスを停止すると発表した。ロシアでは「ポケモンGO」や「ピクミン ブルーム」を提供していた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.