動画も写真も失敗しない、モジュール式“デジカメ”としても魅力を醸し出す「Insta360 ONE RS」(1/2 ページ)
Insta360からモジュール式アクションカムの新製品「Insta360 ONE RS」が登場。アクションカムとしての実力に注目が集まりますが、静止画の撮影でも強い性能を発揮。スマートフォンと一緒に持ち歩きたい“デジカメ”として仕上がっています。
背景をボカして人物を立体的に引き立たせるポートレートや、シズル感が伝わってくる“飯テロ”フォト、そして夜でもパリッと見栄えがいい夜景撮影──どれも、近年のスマートフォンが得意としている分野です。
もちろん大型センサー&大口径レンズのデジカメを使えば、もっと美しい写真が撮れる。でも手軽さと、スマホの画面で見る分には十分なクオリティーに達している。だから最近はスマホでしか撮影していないという方も増えているでしょう。
そんな単体としてのデジカメから離れてしまった方へ。リターンカメラマンするのにピッタリのデジカメを見つけました。それが「Insta360 ONE RS」です。
まあ普通のデジカメではなくて、アクションカム&全天球カメラなのですが。
アクションカムの可能性を広げた2代目
Insta360 ONE RSの前モデルである「Insta360 ONE R」と同じく、ディスプレイと制御部がまとまったコアユニット、レンズとセンサーが組み合わさったカメラユニット、電力を供給するバッテリーベースという3つのユニットを接続することで、デジカメとして使えるようになる製品です。
いくつかのバリエーションがありますが、売れ筋となるのは6万9800円のツイン版でしょう。4800万画素1/2インチセンサーで4K 60fps動画と4800万画素静止画が撮影できる4Kブーストレンズと、全方位を5.7K 30fpsで記録できる360度レンズが付属し、自由に付け替えられます。
接続部にはしっかりとしたシーリングが施されており、本体だけでも5m防水を実現。ダイビングで使いたい方向けに、後日4Kブーストレンズ用潜水ケースもリリースされます。
4Kブーストレンズを装着しているところを見ると、アクションカムの大手であるGoProと似たような形状ですよね。でもフロント側にディスプレイが無いから、自撮りが撮りにくそうと感じますがご安心ください。
分離式のメリットを生かして、タッチディスプレイを前に向けた状態にすることができます。カメラユニットは右から左へ、シャッターボタンは左から右へと移動しますが、操作感が大きく変わることはありません。
自撮り棒や三脚、パイプクランプなどに固定するときは、付属のONE RS マウントブラケットに本体を差し込みます。ONE RS マウントブラケットにはGoPro準拠のブラケットパーツがつき、さらに変換アダプターを使うことで三脚穴を付けられます。
Insta360 ONE RSは、アングルを選ばずに撮影できるメリットがあります。スマホ&長い自撮り棒でも撮れるけど手放してしまったときに落ちて壊れてしまうのが確実です。ですがInsta360 ONE RSなら、万が一壊れてしまった場合でもユニット単位で交換が可能ですから、今までなら諦めていた構図での撮影にもチャレンジできます。
4800万画素が生きる写真撮影
4800万画素で撮影する際、記録可能なデータはJPEGまたはDNG(RAW)となります。RAWデータの保存には数秒の時間がかかり、一眼ミラーレスほどのバッファーや高速なプロセッサは搭載されていないことが分かります。
しかし細部のニュアンスの残り方は見事。最新の高画素スマホと比較しても劣るものではありませんし、4Kブーストレンズユニットのみが付属する4K版の価格が3万8800円であることを考えると、リーズナブルすぎないか、とも感じてきます。ご覧のようにデジタルズームを使っても破綻が少なく、これは使えるものだと実感できます。
同じく4800万画素で夜桜を撮ってみました。シャッタースピードが1/3にまで下がってしまったため、セルフタイマーをセットして、さらにぶれないように壁や柵などに身体を預ける必要がありますが、最新ミドルクラス以上のスマホより美しい夜景が撮れます。数字だけの4800万画素ではないのです。
関連記事
- これはカメラ革命だ! 雪山で驚きの三人称視点動画が撮れる全天球カメラ「Insta360 ONE X」にほれぼれした
「こんな動画、初めて撮れた」──そんな驚きを覚えるカメラに出会ったのは久しぶり。 - モジュール式アクションカム「Insta360 ONE R」に機能追加 Webカメラ化、360度ライブ配信など
「Insta360 ONE R」に新機能を追加するアップデートが実施される。 - アクションカムと360度カメラに変形合体 「Insta360 ONE R」は万能か、器用貧乏か
「1台でアクションカムも360度カメラも全部まかなえる」という合体メカカメラ「Insta360 ONE R」。その時々に応じたカメラで作って撮影できるという製品だ。 - 360度カメラの新型「Insta360 ONE X2」発表 円形ディスプレイ搭載、10m防水、バッテリー強化
スティック型の360度カメラ「Insta360 ONE X」(2018年発売)の後継モデルが登場する。 - カメラを回転させても映像は正位置のまま 「insta 360 GO」は新世代のウェアラブルアクションライフスライスカメラなのであった
「insta 360 GO」である。親指サイズで重さは20グラム。指でつまめるウェアラブルアクションカメラ……なのだが、いろいろと常識外れなのである。普通のアクションカメラと思ってはいけない。 - 180度3Dも360度も5.7Kで撮れる「Insta360 EVO」の実力
180度立体視、360度全天球を撮影できるカメラが登場した。その実力を動画を交えて試してみる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.