Google Cloud、分散クラウドを実現する「Google Distributed Cloud Edge」正式リリース いわば“GCP版AWS Outposts”
Googleが、エッジでワークロードを実行可能にするハードウェアとソフトウェアのフルマネージドサービスを正式リリース。低レイテンシが要求されるワークロードや、クラウドへの転送が望ましくないセンシティブなデータのローカルな処理などを実現するという。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Google Cloud、分散クラウドを実現する「Google Distributed Cloud Edge」正式リリース。いわばGoogle Cloud版のAWS Outposts」(2022年4月8日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Googleは、エッジでワークロードを実行可能にするハードウェアとソフトウェアのフルマネージドサービス「Google Distributed Cloud Edge」の正式リリースを発表しました。
これはいわば、Google Cloud版の「AWS Outpost」とも言うべきもので、Google Cloudがアプライアンスやラックを提供し、それをユーザー自身のデータセンターや通信キャリア、Googleのネットワークエッジに配置。そこでワークロードを処理することで、低レイテンシが要求されるワークロードや、クラウドへの転送が望ましくないセンシティブなデータのローカルな処理などを実現します。
エッジ用のハードウェアとしてGoogleはアプライアンスとラックの2種類を提供します。アプライアンスの仕様は16コアCPU、64GB RAM、NVIDIA T4 GPU、4つの2TB SSDをRAID構成にして3.6TBのストレージ容量、10GbE×2、1GbE×2となっています。
一方、ラックにはサーバが6台、トップオブラックスイッチ2台などで構成されます。
Google Distributed Cloud Edgeはフルマネージドサービスとして提供されるため、これらのエッジに配置されるハードウェアも含めて全体を、Googleのマルチクラウド基盤であるAnthosで統合管理することになります。
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