Meta(旧Facebook)、メタバースでアイテムを販売するクリエイター向けテストを開始
Meta(旧Facebook)は、メタバース「Horizon Worlds」で仮想アイテムやエフェクトを販売するクリエイター向けのテストを開始した。売り上げの数十%を手数料として徴収する。
米Meta(旧Facebook)は4月11日(現地時間)、同社のメタバース「Horizon Worlds」内でクリエイターが収益化するための様々な方法をテストすると発表した。「クリエイターがメタバース内でデジタルアイテムやサービスを売ることで生計を立てるという長期ビジョンに向けた第一歩」という。
Horizon Worldsは、同社が2019年に「Facebook Horizon」として発表したメタバースプラットフォーム。昨年10月にHorizon Worldsに改称し、クリエイター支援の1000万ドル(約11億円)のファンドも立ち上げた。Metaは、このファンドをさらに拡大することも発表した。
2月の時点で、Horizon Worlds内にクリエイターによる“ワールド”が1万以上構築されている。
まず、少数のクリエイターを対象に、自分で構築したワールド内で仮想アイテムやエフェクトを販売できるようにするテストを開始する。例えば装飾品や、新しいワールドへの入場チケットなどだ。
アイテムなどは、Meta Quest Store経由で販売することになる。ヘルプページによると、Metaが徴収する手数料は、まずMeta Quest Storeの使用料が30%で、さらにHorizon Platformの使用料が25%。つまり、例えばアイテムを1ドルで販売すると、儲けは53セントになるわけだ。
次に、米国のユーザー向けに「Horizon Worlds Creator Bonus」プログラムのテストを開始する。毎月末に、目標を達成したクリエイターにボーナスを支払うというものだ。このボーナスは手数料の対象ではないので、クリエイターに全額支払われる。
プラットフォーム内でのアイテム販売は、既に米Robloxの「Roblox」やSky Mavisの「Axie Infinity」などが先行している。
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