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月面探査に「月保険」、民間参入受け提供 東京海上日動
東京海上日動火災保険が、月面探査機の故障や通信トラブルなどに対応する保険サービス「月保険」の提供を始めた。民間による月面調査の加速を見込んだ施策という。
東京海上日動火災保険は4月21日、月面探査機の故障や通信トラブルなどに対応する保険サービス「月保険」提供を4月に始めたと発表した。民間による月面調査の加速を見込み、宇宙開発に関する保険業を手掛ける英Beazleyと共同で開発した。
月面探査ローバー(調査用のモビリティ)が対象。故障や通信トラブルによって、予定していた調査ができなくなった場合に、ローバーの製造費用や、月面まで輸送する費用などを補償するという。価格や詳細な内容は、顧客の事情に合わせて個別に調整する。日本だけでなく海外の事業者にも対応する。
民間の月面調査を巡っては、日本でも宇宙のベンチャーのダイモン(東京都大田区)やispace(東京都港区)などが取り組みを進めている。東京海上日動火災保険もこういった動向を踏まえ、宇宙産業に関する保険開発などを加速する「宇宙プロジェクト」を2月に始めている。
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