「Amazon Aurora Serverless V2」正式版に 高速でスケールして数十万トランザクションに対応 データベース容量も自動管理
AWSのマネージドサービス「Amazon Aurora Serverless」が正式版に。負荷への対応が高速化した他、データベース容量を細かく調整できるようになり、より適切な容量へと自動で増減するようになったという。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「「Amazon Aurora Serverless V2」正式版に。瞬時にスケールして数十万トランザクションに対応、データベース容量も自動管理」(2022年4月25日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Amazon Web Services(AWS)は、クラウド上でデータベースのマネージドサービスとして提供している「Amazon Aurora Serverless」の新バージョン「Amazon Aurora Serverless V2」の正式版としてのリリースを発表しました。
Amazon Aurora Serverlessは、データベースのマネージドサービスとしてクライアントからの要求の多さに応じて自動的にスケールする機能を備えています。要求がなくなれば自動的にデータベースのインスタンス全体が停止し、要求が発生した段階でその負荷に応じてクラスタが拡張されていきます。
今回正式版となったAmazon Aurora Serverless V2は、その名前の通りAmazon Aurora Serverlessの新バージョンです。マルチアベイラビリティゾーン対応やリードレプリカなどのAmazon Auroraの既存機能に加えて、負荷への対応が高速になり、瞬時にスケールして数十万トランザクションに対応できるため、あらかじめトランザクションを予測して大きめにプロビジョニングしておく作業が不要になります。
また、データベース容量をきめ細かい増分で調整できるようになり、より適切な量の容量に自動的に増減されるようになりました。
AWSは、こうした迅速なスケーリングときめ細かな容量の調整により、あらかじめピーク負荷の容量をプロビジョニングする場合と比較して、データベースコストを最大90%節約できると説明しています。
Amazon Aurora Serverless V2で利用可能なデータベースは、PostgreSQL 13とMySQL 8.0。
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