Microsoftは予想を上回る増収増益 Azureなどクラウドが好調
Microsoftの1〜3月期決算は予想を上回る増収増益だった。AzureやTeamsなどのクラウドサービスやLinkedInが好調だった。
米Microsoftが4月26日(現地時間)に発表した2022年第3四半期(2022年1〜3月期)の決算は、売上高は前年同期比18%増の494億ドル、純利益は8%増の167億ドル(1株当たり2ドル22セント)だった。前四半期同様、コロナ禍による世界的な在宅勤務の増加でAzureやTeamsなどのクラウドサービスやビジネスSNSのLinkedInが好調だった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(売上高は490億5000万ドル、1株当たりの純利益は2ドル19セント)を上回った。
サティア・ナデラCEOは発表文で、「共通の基盤となるテクノロジースタック全体で、お客様が差別化を図り、回復力を育て、より少ないコストでより多くのことを行えるように支援することで、われわれの機会を拡大し、シェアを獲得している」と語った。
部門別では、Azureやサーバ製品を担うIntelligent Cloud部門全体の売上高は26%増の190億5000万ドルだった。Azureの売上高が46%増と好調だった。ナデラ氏は業績発表後の電話会見で、同四半期のAzureの取引件数は2倍以上になったと語った。
OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱うProductivity and Business Processes部門の売上高は、「Office 365」と「LinkedIn」が好調で17%増の157億9000万ドルだった。企業向け「Office 365」の売上高は17%増、コンシューマー向け「Microsoft 365」のサブスクリプション数は16%増え、コンシューマー向けOfficeの製品とクラウドサービスの売上高は11%増だった。同社は3月1日にOffice 365のサブスクリプション料金を値上げした。LinkedInの売上高は、広告需要の高まりで34%増。
Windows、ハードウェア、Xbox、検索のMore Personal Computing部門の売上高は、11%増の145億2000万ドルだった。企業向けWindowsとクラウドサービスの売上高は、「Microsoft 365」が好調で14%増だった。Surfaceは13%増。Xboxハードの売り上げは14%増だった。
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