キヤノンの「小さい・軽い・安い」の三拍子そろったレンズは侮れない:荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)
キヤノンの「EOS R」シリーズ用RFレンズが面白い。しれっと普通じゃないレンズを紛れ込ませてるのだ。
100-400mmでこの軽さは普通じゃない
そして今回注目したいのが「RF 100-400mm F5.6-8 IS USM」だ。
600mmや800mmでお馴染みの「安い・軽い・暗い」の三拍子(?)そろった、いや「安い・軽い・小さい」の三拍子そろったレンズといっておくべきか。
そもそも、EOS R5/R6と同時に登場した「RF 24-105mm F4-7.1 IS STM」が先だ。すでに「RF 24-105mm F4 L IS USM」という優れた標準ズームレンズがすでにあるのになぜあえてスペックが劣るレンズを出したのかというと、これがめちゃ安くてコンパクトで軽いのである。
多少暗い分はISO感度を上げて対処しちゃえ、と。クオリティー最優先じゃない、気軽に携帯する機動力重視のレンズがあってもいいじゃないか、と。
実際、RF 24-105mm F4が700gなのに対し、RF 24-105mm F4-7.1は約395g。全然違う。
エントリーユーザー向けの標準望遠ズームとしては完璧だ。
そしてそれとペアで使うと似合うのが「RF 100-400mm F5.6-8 IS USM」なのである。
キヤノンのメディア向け製品説明会でEOS Rシリーズ用のRFレンズをいろいろと触る機会があったのだが、「え、こんなんあり??」「なにこれ軽い!」と言っちゃったのだ。
いわば、ダブルズームキットの2本に似合うレンズなのだけど、それで「24mmから400mm」までサポートしちゃうのだから、将来「EOS Kiss R」なんてのが出たら、この2本がキットになりそうである。
そしてこの「RF 100-400mm F5.6-8 IS USM」はめっちゃ軽いのである。同じRFマウントレンズに「RF 100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」という望遠側がちょっと長いハイエンドな望遠ズームがあるのだが、これの重さは約1.37kg。
対して「RF 100-400mm F5.6-8 IS USM」は約635gと半分以下なのだ。そして価格は3分の1くらい。いつでも気軽に持ち出せる400mmなのである。
この100-400mmという望遠ズームはソニーもニコンもラインアップしてるのだけど、どれも1.3kgを超える本格的なもの。
このクラスのレンズを買う人はある程度「ガチの望遠撮影ユーザー」であり、どうしてもクオリティが追求され、ある程度の頑丈さや防水も大事になり、結果として大きくて重くて高価なレンズになっちゃうのである。そして価格は30万円コースとなる。
その点「RF 100-400mm F5.6-8.0 IS USM」は重さは半分、価格は3分の1である。
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